塾から見た「入塾お断り」生徒とは

こんにちは。塾長の平岡です。

今回は少し過激なタイトルをつけました。

「お店だってお客を選ぶ権利がある」って言葉、よく聞きますね。

塾でも同様です。

来てもらいたくない生徒ってのは存在します。

まあ塾によってその判断基準はまちまちかもしれませんが、今回は私が考える「入塾をお断りしたい生徒」について話そうと思います。



「入塾をお断りしたい生徒」って…学習の遅れが大きな生徒のこと?それともやる気のない生徒のこと?

この2つが「入塾をお断りしたい生徒」に入るかと言えば…Noです。あくまでプレストの場合は、ですが。

まずはこの2つについて、ひとつずつ見ていきましょう。



1.学習の遅れが大きな生徒

実際に授業を始めてみると、あれもわかっていない、これもわかっていない…。

今までどうやってやり過ごしてきたんだろうと疑問になる。

よくあることです。

でもプレストはある意味そういう生徒たちのための塾でもあるのです。

マンツーマン指導で他の生徒の干渉・影響が一切ない、カリキュラムも固定していないから学年をさかのぼっての復習もできる。

分からない場合も先生はあなたのためだけに指導しているわけですから置いていかれる心配はない。

「塾に通って勉強を頑張ろう」と思っている時点で向上心は持っているわけです。

そういう生徒の担当講師は、学校の授業に問題なくついていけている生徒を担当するより工夫が必要になります。生徒自身の伸びしろも大きいわけです。

講師からすればやりがいしかありません。

だからこういった生徒はプレストではお断りどころかむしろ歓迎です。



2.やる気のない生徒

そもそも勉強が好きでやる気満々なんて生徒はごくわずかです。

大半の生徒は「やらなくていいものであればやりたくない」のです。

でもそうは言っていられないから塾に通おうと考えるわけです。

それに、塾に通おうと決断している時点でやる気はゼロではありませんね。

「うちの子はやる気が全然なくって…」「家では何もやりません」って話はお問い合わせの段階でよく聞きます。

でも入塾後ほとんどの生徒は少なくともすべきことは最低限こなします。

あとはその生徒のモチベーションどれだけを高められるか、これは塾の仕事だと思っています。

ただ、ごくまれにやる気がないあまり無断欠席を繰り返す生徒がいます。これは来てほしくない生徒に入りますね。

プレストはマンツーマン指導の塾です。生徒一人に対して講師が一人指導にあたるわけです。

生徒が連絡もなく授業に来なかったら…どうなるかわかりますね。

講師は来るのか来ないのか分からない生徒を待つしかないのです。

生徒指導で一番大事なのは、生徒・講師間の信頼関係です。

ウチは特にそこに重きを置いています。

無断で休んで迷惑をかける生徒に対し、講師が信頼して「何とかしてやろう」と考えるはずはありませんよね。

私はこういう「自分の身勝手な都合で人に平気で迷惑をかける生徒」は大っ嫌いです。

めっちゃ怒りますし、退塾してもらう場合もあります。



では私が考える「入塾をお断りしたい生徒」は一体何でしょうか。

上に書いた「人に迷惑をかける生徒」も確かにこれに該当します。

それ以外にももう一つあります。ここからはそれについて話したいと思います。



入塾をお断りしたい生徒、それは「親が過干渉で、かつ親子間で言っていることが違う生徒」です。

これ、本当に困ります。

たとえば保護者さんから授業についての要望をいただいたとします。

曜日や時間・科目などを変更したいとか、こういう風に指導してほしいとか…。

「わかりました。そのようにしてみます」ってことでいろいろ調整する。

そして生徒に「来週からこのように変更するから」と伝えると、「えっ?なんで?今のままがいいんだけど…」と。

いやー、せめて親子間の意見を一致させてから塾に申し出てくださいよと。

これ、三者面談の形で目の前で繰り広げられることもあるからね。

親「塾の授業もこういう風に変えてもらった方がいいんだから!」

子「なんで?そんなの嫌だし!」

いやいや、親子喧嘩は家でやってください。そのうえで意見をまとめてから塾に来てください。

大体こういう家庭は親が子を尊重していない。

もちろん子どもの方にも至らない所はいっぱいある。ありすぎる。

だけどそこも含めて成長を見守ろうという姿勢がない。

だから安直に目先の何かを変えようとする。それに対して子どもはどう思っているかは関係なく。

でもその間にも子どものほうは少しずつではあっても成長しているんだよね。

塾の指導でも長期的視点に立って指導していることも多い。

親主導で目先のものを変化させることでそういうのも崩れてしまうんだよね。

だから何一ついいことなんてないんだけどね。

塾って直接のお客様は小中高生たち、でも費用の支払いは親。

両方から要望をいただく立場。だからそこに相違があるとややこしいことになりがちなんですよね。



きっと個別指導塾の運営に携わっている方は、これを読んで「分かるー!」と思っておられる方が多いんじゃないかな。

こういう『親子間問題』が起こるのはほとんどが中学生。

小学生は親主導で本人も納得する場合が多い。

高校生になると本人が自分で考えて結論を出す。そして親が承認する、って感じ。

中学生はいろいろと中途半端なんよね。

私の塾での指導歴は30年を越えます。もう数えきれないほどの生徒の相手をしてきました。

その経験の中で思うこと。

中学生のお子さんをお持ちの親御さんは、お子さんの成長を見守る姿勢を持ってほしい。

そりゃ親の願うとおりの成長を見せないことも多いと思うけど、だからと言って親が必要以上に関与すると逆効果となる場合が多い。

親がら見ればいつまでたっても頼りないんだろうとは思う。でも中学生くらいになると精神的に大人に近づいているので、自分の行動に親が干渉するのを嫌うことが多い。

かといって安心して見ていられるってレベルでもないんだけど。

だからちょっと距離を置いて見守るくらいがいい。

また、塾の指導についてももちろん要望は言っていただいていいんだけど、多少は任せてほしい。

プレストではその生徒の学力・性格などを踏まえて指導の仕方・対応の仕方を変えているので、現状できる範囲での最善を提供しているつもり。

まずは塾を信頼していただき、家庭と塾が同じ方向性で生徒を導くことができてようやく成果は上がるのかなと思いますね。



ちょっと偉そうに上から目線で書きましたが、塾運営をしている人間の偽らざる気持ちです。


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